加害者への厳正処罰を求める(被害者参加制度の活用)

1.はじめに

「自分は真面目に生きているから刑事事件とは一生縁がない」と思っている方は多いかと思います。しかし、誰しもが刑事事件の被害者となる危険性はあり、その時は何の前触れもなく突如としてきます。現に、令和5年度の刑事事件の認知件数は70万3,351件と非常に多く(『令和6年版犯罪白書』第1編第1章第節参照)、毎日どこかで約1,926件の犯罪が起きているということになります。このように、日本で生活しているだけで刑事事件の被害者となる危険性が高いということが分かるかと思います。刑事事件の被害者となってしまうと、動揺し、どのような対応をしたらいいのか不安になるかと思います。被害結果が重大であればあるほど、自分の考えを刑事裁判に少しでも反映してもらいたいと思うこともあるかと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、被害者支援だけでなく、加害者側の刑事事件も多く扱ってきた経験からどのような対応をすればよいのかを刑事事件に精通している弁護士が一から丁寧に対応いたします。

2.検察官の不起訴処分に不服がある場合の不服申立て方法

(1)検察審査会制度

検察審査会制度とは、検察官の不起訴処分に不服がある告訴人、告発人、被害者等(被害者が死亡した場合は、その配偶者・直系の親族又は兄弟姉妹)が、不起訴処分をした検察官の属する検察庁の所在地を管轄する検察審査会に、不起訴とされた事件記録の検討等を行って審査し、起訴すべき事件と考えた場合には起訴相当、不起訴には疑問が残り更に捜査を要すると考えれば不起訴不当、不起訴に納得できると考えれば不起訴相当の議決をする制度のことを言います(検察審査会法2条2項、30条、39条の5参照)。

検察審査会で起訴相当又は不起訴不当との議決が出ても、検察官は再度不起訴処分とすることもできます(検察審査会法41条)が、検察官が再度不起訴処分にした場合、検察審査会が再審査をして11人中8人以上の多数によって2度目の起訴相当の議決をした場合には、裁判所から指定された弁護士が検察官の職務を行い、起訴することになります(検察審査会法41条の6、41条の9、41条の10)。

(2)付審判請求

付審判請求とは、公務員による職権濫用の罪(刑法193条~196条等)について、不起訴処分になった場合に、これに不服がある告訴人・告発人が裁判所に対し、その事件を審判に付するように請求することができる制度のことを言います(刑事訴訟法262条1項)。付審判請求は、公務員同士の馴れ合いを防止するための制度です。

付審判請求をしたいと考えている方は、不起訴処分の通知を受けた日から7日以内に、不起訴処分をした検察官に対して請求書を提出しなければなりません(刑事訴訟法262条2項)。請求書を提出することにより、不起訴処分をした検察官の属する検察庁の所在地を管轄する地方裁判所が審理をし、裁判所は、審理の結果、請求に理由がないと考えれば請求棄却決定をし、理由があると考えれば事件を管轄地方裁判所の審判に付します(刑事訴訟法266条。「付審判決定」と言います。)。なお、請求に対する裁判所の決定があるまではいつでも請求を取り下げることができますが、一度取り下げてしまうと、同一事件について再度請求をすることができなくなるので、注意が必要です(刑事訴訟法263条)。

3.被害者やご遺族の方々が刑事裁判に関与する「被害者参加制度」

故意の犯罪行為により人を死傷させた罪、性犯罪、逮捕・監禁の罪、略取・誘拐・人身売買の罪、業務上過失致死傷・過失運転致死傷の罪については、被害者やご遺族の方々が刑事裁判に参加することができます(刑事訴訟法316条の33。「被害者参加制度」と言います。)

被害者参加制度を利用することができると、①検察官の訴訟活動に関して、自己の考えを述べたり検察官の考えを聞くことができたり、②一定の範囲内で、参加人が自ら証人に尋問をしたり、被告人に質問をしたり、③検察官の論告求刑後、審理の対象となった犯罪事実の範囲内で事実及び法律の適用について意見を述べることができます。

(1)事件記録の閲覧、コピーをしたい

不起訴記録は原則として閲覧することができませんが、刑事事件の被害者の方は、民事訴訟等において被害回復のための損害賠償請求権その他の権利を行使する目的や事件の内容を知る等の目的で事件記録の閲覧、コピーをすることができます。なお、事件関係者の名誉・プライバシーの保護や捜査・公判に支障が生じるのを避けるため、マスキング措置によって個人情報が秘匿されたり、場合によっては閲覧、コピーが認められない場合があります。

被害者参加制度の対象事件ではない場合であっても、事件記録の閲覧、コピーが認められる場合もあるので、事件記録の内容に興味がある方は、一度弁護士に相談してみてください。

(2)法廷で意見を述べたりしたい

ア 裁判外での主な対応策

被害者参加制度を用いることで被害者やご遺族の方々の意見を法廷で述べることができます。具体的には、検察官による訴訟活動(求刑等)に関し、意見を述べたり(刑事訴訟法316条の35)、証人に尋問をしたり(同法316条の36)、被告人に質問をしたり(同法316条の37)、検察官の論告・求刑とは独立に事実又は適用について意見を述べることができます(同法316条の38)。なお、これらの意見陳述を弁護士に委託することもできます。また、急遽、裁判期日に欠席しなければならなくなった場合に備えて、被害者論告等の書面作成をすることをお勧めします。弁護士にどのように作成すべきなのか相談をし、作成した書面を委託した弁護士に代わりに提出してもらいましょう。

被害者参加での意見陳述に似た制度として、心情陳述という制度もありますが、これらの違いは以下の表のとおりです。

被害者参加制度 心情陳述
陳述事項
事実又は法律についての意見
被害に関する心情その他の被告事件に関する意見
手続
裁判所の許可が必要
裁判所の許可は不要
実施時期
検察官の意見陳述後
制限なし
被害者等に対する質問者
対象者なし
裁判官・訴訟関係人
量刑資料
なり得ない
なり得る

4.おわりに

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、多くの刑事事件を扱っており、刑事事件全般に精通した弁護士が初動から刑事裁判まで一貫してサポートいたします。また、加害者側の刑事事件を多く扱ってきたからこそ、加害者側の動向をも踏まえた最適な解決策を提案することができます。弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回相談は全て無料となっておりますので、フリーダイヤル0120-631-881までお電話ください。弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所所属の弁護士が、あなた様の不安を少しでも軽減できるよう、相談に対応させていただきます。また、弁護士には守秘義務があるため、相談内容が外に漏れることは絶対にないので、ご安心ください。

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