1.はじめに
「起訴された場合には、刑事裁判が開かれることになります。刑事裁判が開かれるとなると、裁判所は、被告人が弁護士選任権を行使して十分な防御ができるように、被告人に対し、弁護士を選任することができる旨及び貧困その他の事由により弁護士を選任することができないときは国選弁護士の選任を請求することができる旨を告知しなければならない(刑事訴訟法272条1項)とされています。そのため、起訴される場合には、基本的に私選弁護士を選任するか又は国選弁護士が選任されることになります。なお、起訴される前の捜査段階で弁護士を選任することができていると、捜査状況について把握できていることから起訴後段階の刑事裁判の打合せがスムーズに進むため、起訴された後で弁護士を選任するのではなく、起訴される前の捜査段階で弁護士を選任すると良いでしょう。いずれ弁護士を選任する必要が生じるので、弁護士を選任するか迷っているのであれば、一度、弁護士に相談することをお勧めします。
2.無罪獲得を目指す
刑事裁判では、「疑わしきは被告人の利益に」と言われており、犯罪事実の存在を証明する責任が検察官にあり、事実の存否について裁判所が判断することができなくなった際には、被告人に有利な判断を行うとされています。
もっとも、令和5年度の通常第一審事件の終局処理人員は44,669人であるところ、無罪となったのはわずか77人であり、その無罪率は0.17%程度しかありません(『令和6年版犯罪白書 第2編第3章第2節』参照)。このように、無罪を主張していたとしても、無罪を獲得することは非常に難しいです。
では、なぜ無罪になる可能性は非常に低いのでしょうか。
これは、日本では、自白は重要な証拠であり、嘘の自白であったとしても、刑事裁判で被告人の有罪・無罪を決める証拠として採用されているからです。たしかに、自白のみでは有罪判決を下すことはできません(憲法38条3項)。しかし、人が嘘をつく際、自身にとって不利益な事実を認めることはないため、その信用性は高く評価されるので、有罪認定においては非常に重要な役割を果たしているのです(「自白は証拠の女王」とも呼ばれています)。そして、以前から日本では、逮捕・勾留時における取調べでも自白獲得を至上命題とする「自白偏重主義」の風潮があり、今現在も、この風潮は残り続けています。そのため、警察などの捜査機関は、自白を獲得するために高圧的で強引な取調べを行うことも珍しくありませんし、ときには違法・不当な取調べが実施されることもあります。違法・不当な取調べの具体例は以下のとおりです。
①朝から深夜に至るまでの長時間、連日にわたる取調べ
②接見要請を無視した取調べ
③暴力的・脅迫的な態度を用いた取調べ
④共犯者が言っているんだぞ等、決定的な証拠があることを示唆して自白を誘導する取調べ
⑤自白をすれば逮捕しない、不起訴にする、執行猶予にする等の甘言を用いた取調べ
冤罪を防ぐためにも、逮捕された場合には、直ぐに弁護士を選任することが重要です。弁護士を選任することで、以下の弁護活動を必ず受けるようにしましょう。
①逮捕された方とすぐに接見(面会)して、取調べの対応のアドバイス及び事件の見通しについての法的なアドバイス
②調書作成までに間に合えば、調書作成の対応のアドバイス
③違法・不当な取調べに対しての抗議
④すでに嘘の自白をしてしまったのであれば、弁護士による取調べ状況の確認
⑤容疑者・犯人にとって有利な証拠の収集(弁護士独自の活動)
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、逮捕された方の弁護活動に精通した弁護士が所属しており、迅速かつ丁寧な弁護活動を提供することが可能です。
ご家族や知り合いの方が逮捕されて不安な方は、経験豊富で逮捕された方の弁護活動を得意とする弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士にご相談ください。
3.実刑を回避して執行猶予付き判決や刑の大幅な減刑を目指す
実刑になってしまうと、一定期間、刑務所に入ることになってしまいます。もっとも、執行猶予付き判決を獲得することができれば、実刑判決とは異なり、一定期間刑の執行が猶予されるので、直ちに刑務所に入らなくても良いことになります。
執行猶予とは、有罪判決による刑の執行を一定期間猶予することができる制度のことを言います。
刑事事件を扱っているドラマやニュースで、「被告人を懲役〇年に処する。この裁判確定の日から〇年間その刑の執行を猶予する。」というのを聞いたことがあるかもしれません。この判決のことを、執行猶予付き判決と言います。
執行猶予には、以下のメリットがあります。
①刑務所に入らなくてすむ
②会社や学校に行くことができるため、平穏な社会生活を過ごすことができる
執行猶予付き判決の獲得を目指すためには、以下の事情に関して被告人に有利な事情を主張・立証するという弁護活動を受けることが重要です。
(1)犯罪に関すること(「犯情」と言います。)
①犯行態様が悪質ではない
①起訴前の示談では、不起訴又は事件化せずに早期に解決する可能性が高くなる
②被害が重大ではない
③計画的な事件ではなく、突発的な事件である
④共犯者がいる事件の場合には、立場が従属的である(共犯者に逆らえない、何も知らされずに犯行現場について行っただけ等)
⑤組織性がない事件である
(2)情状に関すること(「一般情状」と言います。)
①被害回復ができている、示談が成立している、被害者が処罰を求めないで許すという宥恕の意思を示している
②被害者に謝罪し、反省している。
③更生の意思と具体的な再発予防策がある
④常習性や再犯可能性がない
⑤実刑判決になると、家族等周囲の者に重大な悪影響がある
⑥前科前歴がない
特に、窃盗や詐欺のような財産犯と呼ばれる類型の犯罪(他人の財産を侵害する犯罪)の場合には、被害回復がなされているのかという点が量刑に大きく関わってきます(財産犯でなくても、被害者がいるとされる犯罪類型であれば、示談をすることで減刑がなされることがあります)。そのため、示談をすることができれば、刑の大幅な減刑を目指すことができ、ひいては執行猶予付き判決を獲得することができる可能性が高まります。
もっとも、刑事事件の加害者が被害者の連絡先等をたまたま知っているのであれば問題ありませんが、知らない場合には、直接示談交渉をしようとしても、警察官や検察官は、トラブルを避けるために、基本的には被害者の情報を教えてくれることはありません。これに対し、依頼を受けた弁護士であれば、被害者の承諾を得ることができた場合には、警察官や検察官が被害者の連絡先等を教えてくれます。そのため、刑の大幅な減刑を目指し、執行猶予付き判決の獲得を目指す場合には、示談をすることが重要になります。
刑の大幅な減刑や執行猶予付き判決の獲得を目指したいと考えている方は、経験豊富で刑の大幅な減刑や執行猶予付き判決の獲得に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士にご相談ください。
4.おわりに
刑事裁判では、どのような対応を取るのかによって、最終的な処分が大きく異なります。弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所所属の弁護士は、多くの刑事裁判を扱っており、経験豊富なため、ご依頼者様が目指す処分に向けた弁護活動を迅速かつ丁寧に提供することが可能となっています。
お一人で悩まず、一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで相談してみてはいかがでしょうか。