無免許運転事件の弁護

1.はじめに

私たちが生活をするにあたって、自動車の存在はなくてはならない存在です。昨今、若者の車離れが取り沙汰されるなど、車を利用しない生活を送る人が増えています。しかし、マイカーを所有しないものの、旅行に行く際に、レンタカーを借りて運転するという人は多いのではないでしょうか。現に、運転免許を取得している人数は、令和6年時点で8174万2303人と多くの人が車を運転することができる環境にいます(警察庁『運転免許統計(令和6年版)』参照)。

車は便利な道具であるとともに、道路交通法を守っていなかったり、守っていたとしても交通事故を引き起こしてしまうと、重大な結果を引き起こしてしまう危険性が潜んでいます。令和5年度における無免許運転の件数は、17,599件です(『令和6年版犯罪白書』第4編第1章第2節参照) 。「自分は免許を持っていないが、運転技術は問題ないから大丈夫だ」と慢心するのではなく、無免許なのであれば、運転をすることはしないようにしましょう。また、免許の更新を忘れてしまい、意図せずに無免許運転をしてしまうこともあるので、万が一に備えて、無免許運転をしてしまった場合の刑事責任と対応策を知っておきましょう。

2.無免許運転

(1)無免許運転とは

無免許運転とは、運転免許がない状態で自動車又は原動機付自転車を運転してしまうことを言います。過去に運転免許を取得したとしても、更新忘れ(失効)などによる有効期限切れの免許であっても、有効切れの免許であることを認識していながら運転していた場合には無免許運転となります。なお、AT限定免許でMT車を運転するように、運転することができる車両の条件に違反する場合には、無免許運転ではなく、免許条件違反となります。また、免許を取得しており、有効期限内の免許であるものの、免許を携帯しないで運転していた場合には、無免許運転ではなく、免許不携帯となります。

(2)厳罰化の流れ

2012年に発生した無免許運転の少年の車により小学生10人が死傷した京都府亀岡市の交通事故等をきっかけに、無免許運転厳罰化の機運が高まりました。

そして、翌2013年の道路交通法改正により、無免許運転の罰則が強化されて厳罰化されることになるとともに、免許を有しない者に車両を提供した者や運転の依頼をした同乗者に対する罰則も新設され、無免許運転の処罰範囲が拡大されました。

また、無免許運転の場合には、免許を有している者よりも悪質であるとして、2013年に制定された自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律により、無免許運転で人身事故を起こした場合には、免許を有している者による法定刑よりも重く処罰されることになりました(同法6条)。

行為態様 免許あり 無免許
危険運転致傷(正常な運転が困難な状態)
15年以下の拘禁刑
6月以上20年以下の拘禁刑
危険運転致死(正常な運転に支障が生じるおそれのある状態)
15年以下の拘禁刑
6月以上20年以下の拘禁刑
危険運転致傷(正常な運転に支障が生じるおそれのある状態)
12年以下の拘禁刑
15年以下の拘禁刑
アルコール等影響発覚免脱
12年以下の拘禁刑
15年以下の拘禁刑
過失運転致死傷
7年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金
10年以下の拘禁刑

(3)法定刑

無免許運転の法定刑は「3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金」です(道路交通法117条の2の2第1号)。

無免許の者に対し、自動車又は原動機付自転車を提供した者や免許証を不正取得した者の法定刑は、無免許運転をした者と同様に「3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金」となります(道路交通法117条の2の2第2号、第9号)。

無免許運転を依頼した同乗者の法定刑は「2年以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金」です(道路交通法117条の3の2第1号)。

行為態様 法定刑
無免許運転
3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金
自動車又は原動機付自転車の提供
3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金
免許の不正取得
3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金
無免許運転の依頼をしたうえで同乗した
2年以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金

3.無免許運転をしてしまった場合の対応策

上記のとおり、適用される罪によって、法定刑が大きく異なります。そのため、無免許運転をしてしまった場合には、できるだけ早い段階で弁護士に相談し、弁護活動を受けることが大切です。弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、交通事故・交通違反を重点的に扱っているため、無免許運転をしてしまった方の弁護を得意としている弁護士ならではの弁護活動を提供することができます。以下は、その一例です。

①警察官に対し、逮捕しないでほしい旨の働き掛け

②逮捕された方とすぐに接見(面会)して、取調べの対応のアドバイス及び事件の見通しについての法的なアドバイス

③調書作成までに間に合えば、調書作成の対応のアドバイス

④勾留請求までに間に合えば、検察官に対し、勾留請求しないようでほしい旨の働き掛け

⑤逮捕された方とご依頼者様が異なる場合には、ご依頼者様に対する接見の状況及び伝言の報告

⑥不起訴・無罪に向けた容疑者・犯人に有利な証拠収集(弁護士による証拠収集。示談交渉等)

⑦勾留決定前であれば、裁判官に対し、釈放してほしい旨の働き掛け

⑧勾留決定後であれば、裁判所に対し、勾留決定を取り消して釈放するように求める書類の提出

⑨接見等禁止処分が付されている場合、裁判所に対し、家族や関係者との接見(面会)を許可するように求める書類の提出

⑩検察官に対し、不起訴処分が妥当である旨の働き掛け

⑪保釈請求

⑫無罪獲得に向けた裁判準備

⑬執行猶予又は減刑に向けた裁判準備

無免許運転に身に覚えがない場合には、アリバイや真犯人の存在を示す証拠を捜査機関に提出することにより、不起訴や無罪判決の獲得を目指すことができます。

また、実際に無免許運転をしてしまった場合であっても、無免許運転の態様が悪質ではないこと、無免許運転の回数や頻度が少ないこと、無免許運転に向けた再犯防止のための具体的な取り組みや環境作りが出来ていることを客観的証拠の提出により、捜査機関に主張・立証することで起訴猶予、執行猶予、大幅な刑の減軽を目指すことができます。

無免許運転によって、逮捕・勾留された場合には、罪証隠滅や逃亡のおそれがないことを捜査機関に主張・立証することにより、身柄拘束を目指す弁護活動も行っています。

4.おわりに

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、交通事故・交通違反事件を重点的に扱っており、交通事故・交通違反に強い弁護士が初動から刑事裁判まで一貫してサポートいたします。弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回相談は全て無料となっておりますので、フリーダイヤル0120-631-881までお電話ください。弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所所属の弁護士が、あなた様の不安を少しでも軽減できるよう、相談に対応させていただきます。

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